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August 07, 2004

ハイドン「フィレーモネとバウチ」

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1773年作、1777年エステルハーザ宮初演
ゼウス:クラウディオ・パラキネート
ヘルメス:サント・ヴェルサーチェ
フィレーモネ:フランコ・ヴァッカーロ
バウチ:ヴィットーリア・ロッテロ ほか
1982年ルガノ・オペラ

 ハイドンのオペラを初めて観た。しかもマリオネット・オペラだ。私はモーツァルトをはじめ、何故か古典派の音楽を特別好んでは聴かない。ベートーヴェンしかり。耳ざわりはよいのだけれど、わざわざ選んで聴く・・ということは、普段はほとんどない。彼らがほとんどオルガン作品を残していないのも、遠因なのかなぁ。モーツァルトやベートーヴェンは、機械仕掛けのオルガン(大型オルゴールのようなもの)のための作品を数曲残している。

 このマリオネット・オペラは、ハイドンが長年仕えたハンガリー貴族のエステルハージ候の宮廷を思わせる演出で、舞台の前に貴族たちが座って鑑賞をしている。それらも含めて、微笑ましい演出だった。そう言えばあの「サウンド・オブ・ミュージック」でもマリア(ジュリー・アンドリュース)がトラップ家の子どもたちとマリオネットを上演するが、ちょうど人形や舞台の大きさもそれに似たような感じで比較的大きめ。動物たちの動きがリアルで愛らしい。オーストリアでは、マリオネットが盛んだったのかな? モーツァルトのマリオネット・オペラもあるそうなので、「魔笛」などは観てみたいなぁ。余談になるが、あの「ファウスト」もマリオネットで数多く上演されたらしい。

 ストーリーは、聖書の話題と重なる部分が多い。ギリシャの神ゼウスが人間の悪い行いに心を痛め、人間を滅ぼそうと決める。しかしヘルメスの「100人いたら救いますか? では10人では・・一人では・・」というあたりは、まるで「ソドムとゴモラ」のシーンさながら。
 「一人ではダメだ。二人いたら助けよう」というゼウスの決断に、老夫婦フィレーモネとバウチの貧しくも心優しい信心深さに人間たちは救われる。しかし彼らが歳をとってから授かった愛する息子夫婦は、何と結婚式の日にゼウスの怒りの雷に打たれて命を落としてしまった・・! 
 語りはイタリア語で(ギリシャ・ローマの神々の話だから最適)、歌はドイツ語。舞台の前で歌手たちが歌う。

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August 01, 2004

チマローザ「宮廷楽師長」

ドメニコ・チマローザ(1749-1801)作曲のインテルメッツォ(幕間劇)
初演1792年頃
バス・:フェルナンド・コレーナ
1975年ルガノオペラ
 
 スカパーのシアターテレビジョン「オペラ大学6」では、『18世紀後半の室内オペラと出稼ぎイタリア人作曲家たち』がテーマ。扱われた作曲家はハイドンとケルビーニ、そしてこのチマローザ。彼はロシアの宮廷に仕えたそうである。関連サイトはこちらへ。
 時はエカテリーナ2世の時代。西欧に負けず劣らずの強大な帝国と文明を築こうと、ロシアでは積極的に西欧の文化とエキスパートたちを取り入れる。

 この作品は、ちょっとユニークな小品。宮廷楽師長とは、カペルマイスター・・つまり本来は礼拝堂兼宮廷楽師長だったらしい。オーケストラを前に、ちょっと気取った宮廷楽師長はオケの練習を始めるのだが・・。どこかとんちんかんなオケのメンバーに、苦労は尽きない。実際の指揮者やオケもきっとこうなんだろうな、と思わされるウィットに富んだ作品。登場するオケのメンバーは多いけれど、基本的にバスの独唱がメインの作品。

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