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February 24, 2005

モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」

dongiovanni
1954年8月 フェルゼンライトシューレ、ザルツブルク
指揮:フルトヴェングラー ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
ドン・ジョヴァンニ:チェーザレ・シエピ、レポレロ:オットー・エーデルマン、
ドンナ・エルヴィラ:リザ・デラ・カーザ、ドンナ・アンナ:エリーザベト・グリュンマー
ドン・オッターヴィオ:アントン・デルモータ、騎士長:デジュー・エルンスター、
マゼット:ヴァルター・ベリー、ツェルリーナ:エルナ・ベルガー

ストーリーはとんでもなく好色な男性の話なのに、メロディが美しいのはやはりモーツァルトだからか。過去に何本か観たのだが、スカパーで録画したこちらのバージョンが秀逸! 特にチェーザレ・シエピのドン・ジョヴァンニが素晴らしい。他のドン・ジョヴァンニはどこか嫌らしさが表現されている場合が多いのだが、シエピは違うのだ。決して若いわけではないのに、むしろ大人の魅力がたっぷりで貴族らしいエレガントさも兼ね備えていて、彼ならまさに理想の(?)ドン・ジョヴァンニそのもの。「こんな男性にならだまされても・・」とちらっと思えなくもない(笑)。

フルトヴェングラーの演奏は初めて聞いたのだけれど、他の指揮者に比べて重々しく、しかしこの作品にはぴったりだった。この演奏は全体に男性歌手が素晴らしい。甘くつややかな歌声・・それはドン・ジョヴァンニのみならず、レポレロや騎士長役も然り。女性歌手もいいのだけれど、男性が群を抜いている。

シエピは以前、ミレッラ・フレーニとのデュオコンサートを映像で観た。こんなにすごい人だったとは・・! またあのビデオを探して観てみよう♪

関連サイト 1) 2)

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February 18, 2005

映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」

sfpeqjoa
1994年アメリカ トム・クルーズ(レスタト)、ブラッド・ピット(ルイ)、キルステン・ダンスト(クローディア)、アントニオ・バンデラス(アーマンド)他

タイトルからして「ヴァンパイア」だから、キリスト教との対比やヴァリエーションできっと宗教音楽もあるはず!と数年ぶりに観直しました。まさにその通り・・で、オープニングから「リベラ・メ」が始まります。アンドリュー・ロイド・ウェバーの「レクイエム」にもどこか似たような現代的な曲でしたが、オリジナルの曲だったようです。音楽はエリオット・ゴールデンサール。この映画のサウンドトラックは全体によく仕上がっています。

「リベラ・メ」
 主よ、私を死から救って下さい、あの恐ろしき日の天と地の震え動く時、
 火をもって世を裁くため来られる時。
 私は恐れおののく、審判のためにいつか来る怒りの日に。

 天と地の震え動く時。この日こそ怒りの日、災いと不幸の日
 大きな嘆きの日。火をもって世を裁くため来られる時。
 主よ、永遠の安息をかれらに与え、
 永久の光をかれらの上に照らして下さい・・・

クラシックの話題で言うと、数百年を生き延びるヴァンパイヤの歴史と共に、さりげなく音楽の変遷も味わえます。最初はきらびやかな貴族生活の名残が残る18世紀末。使用される楽器はチェンバロです。少女でヴァンパイアになってしまったクローディアが弾いている楽器は、音色から推察するとピアノ・フォルテのようです。そしてレスタト(トム・クルーズ)がドラマティックに奏でるのは、ベートーヴェン風のピアノ曲で音色はピアノ・フォルテからさらに近代的なピアノへ。
以前観たのにすっかり忘れていたのは、何とシアターオルガンらしきパイプオルガンが登場すること!! アントニオ・バンデラスが主催するパリのヴァンパイア劇場ではオーケストラの代わりに華麗なオルガンの音色と演奏がわずかですが聴くことが出来ます。舞台上で女性の血を吸うシーンは、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」を思わせます。最後のシーンが激しいロックで終わるのも、まさに20世紀音楽の象徴でしょうか。JAZZや現代曲風なサントラも小気味よく使われています。

他の挿入曲では、古楽器を使用したヘンデルのオルガンコンチェルト。リコーダーの素朴な音色が美しい。モーツァルトの「ハープとフルートのためのコンチェルト」も登場。いずれも優雅な曲ばかりです。
それにしても、ブラピの美しさよりも音楽に夢中になっている私ってヘン?

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February 02, 2005

映画「サンフランシスコ」 

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1936年度 アカデミー賞 録音賞受賞作品
監督 W・S・ヴァン・ダイク
出演 クラーク・ゲーブル、ジャネット・マクドナルド
スペンサー・トレイシー、ジャック・ホルト
製作年 1936年 アメリカ

スカパーで初めてこの映画を見かけた時、中学生の頃からファンになってしまったクラーク・ゲーブルの粋な演技にうっとり・・。ダンディなのにどこか少年のような茶目っ気たっぷりの表情がたまらない。そして主演のメアリー役のジャネット・マクドナルドがオペラ劇場でグノー「ファウスト」のマルガレータ役を歌うシーンにさらに魅了させられた。この「ファウスト」の演出は私が知っているものよりもクラシカルなものだったけれど、それがまたよかった。マルガレータは、パリのバスチーユで観たオペラとはまた違って、可憐で素朴な農村の娘のように描かれていた。短い時間ではあるが、「椿姫」の有名なアリアのシーンも登場する。とにかくジャネットが美しい。

キリスト教音楽の話題でからめると、メアリーは田舎牧師の娘という設定でクラーク・ゲーブル演ずるブラッキーの幼なじみでもある神父(スペンサー・トレイシー)の教会で、オルガン伴奏と少年合唱団と共にアダムズの「聖なる都エルサレム」を歌う。このオルガンは、実は宗教や神を信じていないはずのブラッキーからの献品なのだ。
全体的にダンスホールやオペラハウスなど華やかなテンポで進む映画であるが、後半で実際に起こったサンフランシスコ大地震の場面を迎えると、一転してパニック映画の様を呈する。
ブラッキーも大地震で愛するメアリーとはぐれてしまって崩れ落ちた市内をあてもなくさまようのだが、ついにメアリーを発見する。彼女は避難民が多く集う場所で、「主よみもとに(映画「タイタニック」でもよく知られる有名な賛美歌)」を市民と共に合唱していた。天国へ旅立つ人のための最後のはなむけの歌だったのだろう。
ラストでサンフランシスコ復興を予感させるシーンからは、「グローリー・ハレルヤ!(ヨドバシカメラのテーマと言えば、ご存知?)」の賛美歌を市民が大合唱、最後はテーマソングの「サンフランシスコ」と重なって終わりを迎える。音楽だけを取り上げても非常に楽しめる作品である。
モノクロ映画だが、まったくそんなことは問題にならないほど素晴らしい作品だ。こういうものを「娯楽大作」と言うのだろう。とにかくクラーク・ゲーブルがかっこいい!! ちょっと悪のブラッキーはまさに彼のためにあるような役柄だ。メアリー役のジャネットも非常に美しく、往年の銀幕女優にただただ見とれてしまった。

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