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May 14, 2005

映画「Mバタフライ」

M_Butterfly
Mバタフライ [M.Butterfly]
1993年【米】 監督 :デビッド・クローネンバーグ
男優 :ジェレミー・アイアンズ ジョン・ローン
音楽 :ハワード・ショア

久しぶりの更新になりました。
昨日は実に久しぶりのオフで時間が出来たので、ハードディスクレコーダーにたまっていた録画済みの映画を観ることにしました。予備知識は全くなく、タイトルだけで録画したのがこの「Mバタフライ」。おそらくオペラ「蝶々夫人」のストーリーをベースに・・とは予測がついて、「面白くなかったら途中でやめよう」と思っていましたが、いざ見始めたら「へ~」という感じでついに最後まで観てしまいました。

オープニングで出演者の名前が登場し、その中にジョン・ローンの名前がありました。「ふーん」と映画を観てもしばらくは気づかなかったのですが、何と彼は女装して美しいマダム・バタフライ(蝶々夫人)を演じていたのです! ちょっと声のトーンが低いなぁとか不思議な違和感もないわけではなかったのですが、東洋的なミステリアスなのだろうとどこか納得をしていました。
バタフライに恋をするフランスの外交官ルネ役は、ジェレミー・アイアンズ。「仮面の男」や「永遠のマリア・カラス」など様々な映画に出演をしていますが、この映画は彼の美しさがよく描かれていました。こんなに素敵な男優だったのだ・・と感心させられました。
初めての出会いで交わすルネとバタフライとの会話は、個人的に興味を覚えました。オペラ「蝶々夫人」に感動してバタフライに恋をしたルネですが、彼女とのやり取りで西欧と東洋の違いを如実に突きつけられます。「バタフライはフェミニストなのかなぁ」と思ったのですが、実態はコミュニストだったようです。彼女は本当は京劇の女優。英語だと京劇は「北京(ベイジン)オペラ」なのですね。なるほど~。

ジョン・ローンの女装にも驚きながら、この映画は実話をベースにしていると知ってさらに驚愕でした。60年代の頃世界的に反体制の動きが強まり、日本でも学生運動などが盛んになってきますが、中国では文化大革命の頃、パリに戻ったルネの周囲にも左翼の学生運動の波が押し寄せます。ルネはバタフライへの愛情からスパイになり、後に捕まってしまいます。

ラストシーンは、とても切なく哀しいです。ルネはバタフライが男性とはまったく知らずに彼(彼女)を愛します。服を脱がずに愛を交わすことを「東洋の美・恥じらい」と信じ込まされ、彼はそれを彼女のために守り続けたのです。
オペラのバタフライは「名誉の死」を選び取りますが、刑務所でルネがとった行動は・・!? 京劇のメイクをしたルネは、まるでピエロのように哀れでした。
ラストまで観て、ようやくタイトルの意味が分かったのです。「M」にはMadameとMonsieurの両者の意味が込められていたのでした・・。
続きは映画をご覧いただければと思います。
ストーリーの詳細はこちらこちら

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